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カフカの日記

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12,Oct,2017/ 大塚国際美術館カフェラウンジ:te per teにて


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この美術館には、匂いがない…

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入館して20分。
私は1軒目のコーヒー・ショップに入って休憩することにした。

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ここ大塚美術館は、世界25ヶ国、190以上の美術館が所蔵する名画が揃っており、

1日かけても回りきれない!という高い評判があり、

噂を聞きつけて、帰国後直ぐにも関わらず訪れた。

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しかしものの数分で、私は予定を変えて、
小民家カフェにでも行きたい気持ちになった。

今手元にあるコーヒーは実体としてではなく、もはや記号としてそこにあった。

私はこんなところで一体何をしているんだろう。

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「全てがレプリカだけど、素晴らしい美術館」
という事前情報は確かに見ていたが、

バーゲンセールのワゴンのように、名画を詰め込まれると
さすがに文句の一つも言いたくなる。

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「フェルメールとエルグレコの後に、なぜ俵屋宗達が来るのか?」

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私は近くにいる関係者に物申したくなったが、バリスタの少女の微笑みを見ると、

自分が口うるさいお爺さんになった気がしたので、差し控えることにした。

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まぁ文句を言っても何も変わらないし、切り替えていこう。

タンギー爺さんも「気を取り直していこうぜ」と言っているような気がする。

何せまだ「ユニバーサリティ」「ブラインド」が残っている…

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◆美術館を楽しむ3つのテクニック

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私は、隙あれば美術館に足を運んでいるため

美術館での時間のつぶし方に於いては、プロの域に達している。

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・美術館に普段行かない

・1時間もしたら飽きてしまう

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そんなあなたに以下の3つの視点を共有させていただこうと思う。

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第一の目:ユニバーサリティ

第二の目:ハルモニア

第三の目:ブラインド

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これがあれば、あなたの美術館ライフ(というものがあれば)は、

10倍充実するに違いない。

※これらの言葉は私が勝手に命名しているだけなので悪しからず…


◆第一の目:ユニバーサリティ(普遍性)

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アート(特に絵画)とは、その時代のライフスタイルを切り取ったものなので、

緻密に見れば、普遍的なものを見つけることが出来る。

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例えば、私が絵画を見るときは、映し出されている「小物」「表情」

細かく見るように意識しているのだが、色々と見えてくる。

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一例を挙げると、こちらの「ヘラクレスとテレフォス」という絵画は、

西暦70年頃に作られた作品だとされているが、

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よく見ると、ヘラクレスの薬指には、

美しい指輪が嵌められているし、ブレスレッドも装着されている。

 

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つまり、薬指に指輪をはめたり、

ブレスレッドで手首を飾ること(そこに価値を感じる感覚)は、

2,000年近く変わっていないことが分かる。

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あるいは550年前の、クリヴェッリ・カルロの受胎告知では、

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ルネサンス初期のイタリアでは、今と変わらないデザイン

キャンドル、デキャンタ、クッションやカーテンが使われていたことが分かる。

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このように時代の変化に合わせて細かく見ていければ、

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何が変わったのか?

あるいは何が変わらないのか?

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という人間の普遍的な価値観やコモンセンスが浮き彫りになってくる。

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生物学的に表現するなら、淘汰されるもの・されないものが見えてくる。

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ファッション、ヘア、慣習、身体的特徴、金や美へのコモンセンスという、

メジャーなものだけ見たとしても、発見があるので、ぜひ試していただきたい。

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人類が如何にワインに魅了されてきたのか、よーく分かると思う。

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◆第二の目:ハルモニア

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美術館に行くと、絵画だけをさらさらと舐めるように観る人がいるのだが、

それは控えめに表現してもナンセンスだしノー・グッドだ。

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人間が、美しいものを見て本当に価値を感じるためには、

コンテンツ(作品自体)の価値だけでは、十分感じられず

コンテキスト(文脈や背景)と組み合わさって初めて意味をを持つ。

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つまり、1枚の絵画の「構図」や「色彩」「技巧」も重要だが、

それが置かれている空間のデザイン、質感、調光などの演出に加え、

場所の利、通路の形、音、匂い、辿り着くまでの順列など、様々なものが付加される。

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エジプト・ルクソールの王家の谷に描かれた壁画が、

川崎市市民ミュージアムに完璧に復元されても興醒めなように、

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一流の表現者は、

コンテンツ自体では価値を発揮できないことを理解しているため、

美術館とコンテキストの演出に本気で取り組んでいる。

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プロローグとしてどの作品を見せるのか?

どの流れでオーディエンスを教育していくのか?

クライマックスの演出と、心地よい余韻を感じさせる工夫は何か?

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といった具体に、

ソムリエが、料理に合わせてto fitしたグラスワインを選ぶように、

絵画においても、コンテキストとのマリアージュが重要なのだ。

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教科書やテレビ、インターネットでも絵画は観れるので、

知った気になってしまう人が多いが、

一流の美術館のコンテキストを楽しむ姿勢が、粋な時間を約束してくれる。

 

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◆第三の目:ブラインド

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※ブラインドは、特に近代アート、アヴァンギャルドな分野で効果を発揮する。

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小学生の頃、ピカソのゲルニカを見て、首をかしげた人は非常に多いと思う。

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あるいは、キース・ヘリング、ダリ、ジャクソン・ポロック。

彼等の作品を観ても、「一体何を描いているんだ?」と怒り出す人もいるかもしれない。

そんなときは、このブラインドを使って欲しい。

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ブラインドはシンプルに以下の3つの工程で進めていく。

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1:作品のタイトルを見ずに、様々な角度から観て、タイトルを予想する

2:タイトルを見る

3:再度作品を見ながら、タイトルの由来を見出そうとする

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常に斜め上から世界を見ているアヴァンギャルドなアーティストは、

タイトルも奇抜で、理解不能なことが多いのだが、

ブラインドを続けていると、彼等の意図が見える瞬間がある

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これが何ともいえないほど快感で、

難解な知恵の輪が解けたような開放感が味わえる。

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奇才ダリの前衛的な作品

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私はこの視点を手に入れてから、無名アーティストの個展へ足を運ぶことが増えたのだが、

稀有な才能を持った若いアーティストは、偏見無く世界をフラットに観ているので、

ブラインドで、思いも拠らない視点を手に入れることが出来る。

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アグレッシヴな作品に囲まれた美術館に行ったときは、ぜひこの目を試して欲しい。

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・・・

美術館に足を踏み入れてから、

ハルモニアが利用不可能だと感じたので、

私はユニバーサリティに視点を切り替えた。

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数がある美術館では、これが役に立つ。

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聞けば、この美術館は作品が1,000点以上あるらしく、

クラシックから近代アートまで、盛りだくさんあるらしい。

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ブラインドの視点も使えそうなので、

日が落ちるまで目一杯この空間を楽しもうと思う。

怪人ボスの発想は素晴らしい


追伸

コンテンツ・アーティストを目指すあなたへ

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インターネットの時代に入り、

独自メディアを持つことで表現が非常にやりやすくなりました。

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機械化の流れが進み、労働やコンテンツの価値が無くなる一方で、

アートの領域の価値が高まり続けています。

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私のコミュニティにも、非常にユニークな面々が集まっており、

「彼等の能力をネットを使って発信できれば、どれだけいいだろうか・・・」と感じましたので、

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私がこれまで学んできたインターネットを使った独自メディアの作り方を

動画で共有させていただきます。

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あなたが、自分の個性を仕事に活かしたい!

自分のアーティスト活動でビジネスをしたい!と思われるのであれば、

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多少お役に立てると思いますので、以下よりどうぞ。

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コンテンツ・アーティスト・トレーニングに参加する(無料)

 

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カフカ

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    • amakawaさん。
    • 2017年 10月12日

    アーティストはいつどんな時もアーティストですね(*´∀`)♪それと、Artな気持ちは常に忘れてはいけない(((o(*゚▽゚*)o)))

    • Art.M
    • 2017年 10月12日

    コンテンツ・アーティスト・トレーニングはとても素晴らしい内容でした!さすが、カフカさんです!
    オーダーメイドトレーニング同様このような機会のご提供とても感謝しております。

    • ターちゃん
    • 2017年 10月13日

    心を豊かにして行きたいとの動機が得られました!ありがとうございます!

    • katayan
    • 2017年 10月13日

    ピカソ、ダリ、キース・・・どれも私のお気に入りアーティストです!
    物心ついた時から、アートな世界が好きでした。
    アートを追い続けたことによって、
    今の感性を持った私がいて、
    カフカさんにたちに繋がったと思います。
    アートを愛してよかった✨
    これからも、世界中の素晴らしいアートを追い続けたい!
    そして、自分の人生を自分で描くアーティストになりたい!

    • サトシ
    • 2017年 10月16日

    ハルモニアは英語にするとharmoniaでしょうか?

    音楽でharmonyを大事にするとは言いますが、芸術作品を楽しむ際にはその作品でなく、
    周りの空間や空気を味わいながら見るものなんですよね。

    今回もすばらしい記事を作成してくださりありがとうございます。

      • kafka
      • 2017年 10月16日

      ありがとうございます。
      ハルモニアは、英語だと「harmony」語源はギリシャ語の「harmonia」で、日本語では「調和・和解・統合」といったニュアンスが相応しいと思います。
      ハルモニアは、ギリシャ神話に出てくる「戦いの神アレース」と「愛と美の女神アプロディーテ」という相反する神から生まれた女神です。
      テーゼー、アンチテーゼ、ジンテーゼの弁証法と対応する考えですね。

        • サトシ
        • 2017年 10月18日

        返信ありがとうございます。
        非常に参考になるので、何度も記事を読まさせていただいております。

        はるか昔に作成されたギリシャ神話にも、弁証法と対応する考えがあり驚きです。
        ただ物語として神話を知るのではなく、様々な知識を組み合わせるといろんな見方が出てきますね。

        ギリシャ神話はヘラクレスやペルセウスの有名どころしか知らなかったので、
        一度専門書をよんでみようかと思います。
        カフカさんのブログを読むことで、共感することや新たな気づきを得られるので非常に楽しみにしております。

        今回はご返信ありがとうございました。

    • 岩崎美紀
    • 2017年 11月1日

    絵画って その国の文化がわかったりしますよね!
    心 豊かになります。

    • 長井伊久美
    • 2017年 11月21日

    世界遺産を描いてうるようで、素晴らしいと思います

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Auther: カフカ

Permanent Traveler(終身旅行者)

インフォプレナー・投資家・ワイン

季節周期で移住→国内・海外50都市以上

移住ライフを送るためのノウハウを
余すことなくお伝えします

2018年唯一のリアル・トレーニング

旅の資金を作り出す荒業

1つ上のステージを目指す